4→3シバキシステム
【基本図】
56歩突かせたと見て銀引き
それでも銀とくれば
44歩で角打ちを作りつつ
45歩と位を取っておけばよろしい
64銀の筋を狙ってきても
飛車浮きで耐え
飛車寄りも57角で
逃げるしかない
【結果図】
中四振り返りレポ
こんにちは。島根大学将棋部マネージャーの千葉です。
この度は中四お疲れ様でした。
そして運営の皆様もありがとうございました。
島根大学は残念ながら降級となってしまいましたが、個人戦では齋藤さんがベスト8、佐藤さんが3位という結果に。
個人戦では主に佐藤さんの棋譜取りを担当していたのでその感想を語っていこうと思います。
予選では広島大学のOさん、岡山大学のSさんに勝利し本戦進出を早々に決めていました。
本戦初戦の相手は愛媛大学のTさん。
時間を多く残して作戦勝ちになったかと思いきや、角を成りこまれて一気に劣勢に。
玉を下段に落とされ挟撃の形となり絶体絶命!?となったところで玉頭の歩を突くというハイパー落ち着いた一手!(い、意外に広い…)
上部が開けて猶予ができ、逆転に繋がりました。
この一手がハイライトですね。
2戦目は愛媛大学のMさん。
佐藤さんの四間飛車に対しMさんの銀冠に。
難解な中盤戦が続いていましたが、いきなり▲41銀!
この後▲32銀成△同金▲43歩成と形を乱すことに成功し、速度勝ちに。
この一手がハイライトですね。
3戦目は徳島大学のNさん。
Nさんの中飛車に対し佐藤さんのこいなぎ流右玉。
この対局は本家こいなぎさんに触れられていて面白かったですね。
佐藤、どこの誰かわからんけど応援してるわ pic.twitter.com/8xbJiapijV
— こいなぎ (@naginyan135) November 23, 2021
さて、対局は優勢になってからなかなか決め手を与えられず、アヤが残る形に。
自陣の左側が崩壊し、角も取られそうというところで△35香!
本譜▲31飛成△43玉▲21竜と進みましたが、
△37香成▲同銀△27銀▲同桂△同角成▲同玉△35桂▲38玉△27金▲48玉△38金▲59玉△47桂不成!
即詰みに討ち取りました。△35香は詰めろだったんですね〜。
この詰み筋は47桂不成が意外に気付きづらい手でしたね。
この一手がハイライトです。
これでベスト4が決まりましたが、今回のベスト4の面々はダークホースなんて言われて話題になっていました。
準決勝は岡山大学のNさん。
Nさんのミレニアムに対し佐藤さんの四間飛車。
駒得して優位を築きましたが相手の馬を働かせてしまいました。
ポイントはこちらの局面です。相手の桂馬と馬を働かせなければ完封も狙えそうですね。
本譜は△33飛でしたがこれはあまり良くなかったようです。
代えて△63香が優位を拡大する盤石の一手。
この手が指せていたら結果は違ったかもしれませんね。
この局面がハイライトでした。
最後は3位決定戦。相手は松山大学のKさん。
Kさんの角交換振り飛車に対し佐藤さんの地下鉄飛車模様。
本譜は中央で戦いが始まり、天王山を巡る非常に難解な中盤戦でした。
ここで△25歩▲44歩△54桂
△25歩はヌルいように感じますが、佐藤さんはインタビューで「形勢がやや悪なため玉頭にプレッシャーをかけることが大事なのだ」と語っていました。
△54桂は△46歩と抑える手を見ていますね。
本譜は玉頭への圧が成功し▲27歩と受けさせてから△46歩▲37金△65桂!(まさに天使の跳躍!)
この後はこの手を活かして寄せ切りました。
しかし…実はこの局面、ソフト検討で△65桂には▲64角で劣勢だと判明しました。
でもまあ悪手も咎められなければ好手ですからね。
このあたりがハイライトでした。
3位となったことで佐藤さんは十傑戦への出場権を獲得しました。
応援よろしくお願いします。
追記:十傑戦では東大のA野倉さん、立命館のK村さんなどの強豪と当たり、良い経験になったそうです。
対銀冠穴熊
【歩突き型】
角が引けなくなった瞬間に25歩が基本
51角型
42金で角道が止まった瞬間に角覗き。
1歩持てば25歩が先手で入るのでうまく組み合わせて攻めを決めよう
エルモ囲い崩し
001
右四間飛車vs居角
73桂に75歩からの仕掛け対策
【高美濃】
変化①78銀
77歩もあるが、77歩同角65桂86角67歩成同銀99角成71飛成89馬のとき、68歩と受けられてめんどくさい。
72歩は次に飛車ぶつけを狙っているので74歩は効かない。
68歩と受ける。
同飛同桂71飛には7筋に飛車をおろす手が歩切れで受けづらい。
銀を引いて受けるが67歩成で優勢。(84飛は千日手)
飛車ぶつけに76飛とかわすのは、74飛77桂(96歩は65銀)95歩(角を使わせない)37桂に金で圧迫して優勢。
変化②76銀
これにも一回72歩と受ける。
74歩に65飛とできないため、63歩成から攻め合いになる。
74歩63歩成22角成同金73歩成同歩
ここで55歩と73飛成があるが、どちらも58とと攻め合って優勢。
【平美濃】
ここで72歩は77桂でめんどくさい。
63歩成22角成同金67銀64角
次に46角〜76歩をねらって勝ちやすい。
46角が王手とならない場合は72歩と受けておく。
37桂・76銀型
72歩74歩63飛という戦い。
これが一番めんどくさい。
以下73歩成は同飛で良いので77桂くらいだが、67歩成同銀65桂
互角の戦い。
ふり返り
密かにエントリーしていた「ファーストロジック杯全国オール学生オンライン将棋大会」に出ました。
本譜39玉としましたが、ここでは15歩か46歩のほうが良かったかもしれません。
なぜなら、
このとき、相手が金を保留しているため、67銀12香78飛という手が使えません。
なので普通に穴熊にされてしまいました。
仕方なく銀冠にしておきました。
24歩〜23銀とされて端攻めがやりにくくなってしまいました。
6筋の歩も切られているので作戦負けしてますね。
やることがないので、とりあえずここで攻めてみました。
同歩78飛72飛48角67歩
なんか目標ができたのでこの歩を取りに行きました。
57金62飛67金65桂64歩
手筋っぽい歩を打っておきました。
同飛は飛車走っていけそう。
同角も桂馬取れるしいけそう。
同角65銀46角75飛74歩
74歩うっかりしていてやばかったです。
85飛84歩同角82飛77桂
66歩同角85飛同桂69飛76銀
飛車交換されてやだな〜と思っていましたが、76銀という受けが気持ち良かったので、急になんとかなりそうになってきました。
現状桂得のうえ、相手は桂香を取りづらい格好。
ただ、46の角が馬になって帰ってくるとキモいですね。
55歩51飛56歩56飛成79角成
これはさすがに形勢逆転してそうですね。
うまく指せば勝てそうだけど、相手玉が固いのでどうかって感じだと思います。たぶん。
本譜45歩同歩51竜としましたが、
馬を引きつけられてどう考えてもだめですね。
代えて同桂がめっちゃ良い手です。
44銀は53桂成
うますぎ。
本譜は馬を活用されて惨敗しました。
おしまい